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日本演芸若手研精会つきいちレポート


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第211回★五月落語会★

平成10年5月14日(木)


久しぶりのたい平くんを楽しみにしていたのですが、あろうことか!私は当日の券を財布ごと家に忘れてしまったのでしたー。ああ、悲惨。金借りちゃいましたわ。うう、痛い出費。そこまでして行くかって気もしたんだけど。レポート書きたいしな、と思って、行ってきました〜。トホホ〜。

前座:春風亭 朝吉 「悋気の独楽」


 朝吉くん、頭サッパリしてきて、なんか可愛くなってました。わはは。坊主っていうかスポーツ刈りみたいな。ええ。
 これも旦那の浮気がおかみさんにバレちゃう話なんですけど。定吉って小僧に旦那を尾けさせるの。旦那の方にも尾行はバレてしまうのですが、なんやかやしてる内にお妾さんの家に着いてしまって、お菓子とかやって誤魔化そうとするんだけど、この小僧も狡すからくて、という話です。独楽(こま)ってのはお妾さんが占いに使ってるもので、3種類のものを其々旦那・お妾・おかみさんに見立てて、同時に廻してお妾さんの方に旦那の独楽が寄っていけば、その日はお泊り。おかみさんの方に寄っていけばお帰り、といった具合で。それを定吉が欲しがってね、口止料に貰ってきちゃって、と。結局おかみさんの誘導尋問で喋っちゃうんですけど。
 戸の叩き方とか、袖の払い方とか、饅頭の食べ方とか、また上手になってますね、彼は。また次回も楽しみですね〜。
 


林家 たい平 「子ほめ」


 久しぶり〜。私もそうだけど、たい平くんもね、久しぶり。地方の仕事が多かったらしいですね。来週はトリなので、またどんなネタ練習してくるのか楽しみです。「下手な落語家より上手いですね」というのは誉め言葉と取っていいのか、という話を枕でしてました。
 話の方は、まったく応用のきかない男の間抜けな話。そんなん少し考えればわかるじゃん、てな事をするんですよね、おまけにせっかちでそそっかしくて。人は悪くないんだけど。こんな人近くに居たらいやだなあ、って思っちゃいますね。とにかくこの主人公がただで酒にあやかろうって思うところから始まるんだけど、初っ端から灘の酒を”ただの酒”だと思い違いして来るんだからしょうがない。気持ち良く誉めてやりゃあ「嬉しいこと言ってくれるね、どうだい、一杯」ってな話にもなるからと、お世辞を教わるわけですが、例えば、45才の人なら「45にしてはお若い、どう見ても厄そこそこですね」とやってやる。そうすっと若く見られたら嬉しいから一杯ご馳走しちゃおうかなって気持ちにもなるだろう、と。厄は42だから、3才は若く言ってあげるってことですよね。それがこの男はそれ以外の年齢だと応用がきかないわけですよ。だから通りの向うから教わってない年齢の人が来ると困っちゃって、42才の人に、頼んでこの場は45になってくれ、とか言っちゃうの。42の人が厄そこそこと言われて嬉しいわけないでしょ。見事に空振りで。この後知り合いのところに生まれた赤ん坊をまた誉めに行くんですが、こちらも散々で。よくこんなとっちらかってる男と付き合ってるな、と思います。下げはオリジナルですか?前に途中でどっちらかっちゃった噺があったんだけど、なんだったかなあ。あれから比べれば古典もかなりイケるようになってきたのでは。


右朝 「宮古川」


 結構トホホな役をやると面白いんだ、この人。着物は良いって話からだったかな。なんか、あまり見せ過ぎても色気は失せちゃう。例えば襟足だとか、袖口からチラっと見えるのがドキッとするですよね、足首とか。
 噺の方は半七って男が将棋に熱中して帰るのが遅くなって夜更けに締出しをくらってる。そうすっと近所お花ちゃんも歌かるたかなんか夢中でやってて遅くなってしまって、で、締出し。戸の叩き方、男女差つけてやってんですが、面白いですね。上手い。で、どっちも全然家には入れてもらえない。お花ちゃんの方も、もうお友達の家にも戻れないし、どうしようと途方に暮れてしまう。年頃の男女が夜更けに一緒にいればあらぬ噂がたちますから、半七は一刻も早くお花ちゃんと離れたいのに、これがまたなかなか離れてくれない。半七はおじさんのところに行くことにするんだけど、このおじさんが100万倍せっかちで、人の話なんか全く聞かないから、いくら寝るとこがなくても女の子連れてったらいらない誤解をされるだけなのね。それでこのふたりがこの後どうなるかーってとこで今日はおしまい!ここまでしか習ってませんってのは、そういうオチなの?どうなのなのなの?続きを誰か聞かせて。


桂 平治 「初天神」


 おめでとうございます!来年5月真打昇進決定だそうです。研精会は2つ目までの勉強会なんで、一応そこで卒業、ということになってしまいますー。ううっ、寂しい〜。いい味出してんだよな〜。なんか、2つ目が一番仕事廻ってくるらしいですけど。でも来年までは出てくれるそうなので。これからも頑張って下さーい。
 噺はお馴染みのところで。子が子なら親も親という。天神様にお参りに行くのに、親父の方は子供を連れて行きたくないの。途中であれ買ってこれ買ってって煩いから。子供の方には、そういう事は言わないって約束させて一緒に出掛けるんだけどね、この子も小賢しいから。わはは。結局飴買ってやらなきゃいけなくなったり、団子買ってやんなきゃいけない羽目になるのね。この辺は、”見て”下さい。ポピュラーなネタなので、いろんな人の見ると其々面白いと思うです。
 そういえば、昔ピアノ習ってたそうです。
 


柳家 三三 「人形買い」


 前、いつだったかの回で隣に座ってたおじさんがメモ取ってたんですけど、横書きで「二二二」って書いてんですよ。おじさん、一体なんて読んだのかな〜って尋ねたくなってしまった。わはは。
 長屋で、お節句のお祝いに人形のひとつでも持ってかなきゃってんで、25銭ずつ集めて買いに行くわけですわ。安い人形を買って、浮いた金で酒を飲もうって魂胆ですね。でも安く買ったつもりが案外銭失いでね、どんどん思惑の外れていくとこが何だかおかしいです。


三遊亭 圓王 「新聞記事」


 中入り後ですが、なんか、着物の色が凄かったんですけど。目に眩しいっていうか。若草色を通り越して蛍光黄緑のような。
円窓五百噺についても枕で。西暦2000年には完成の予定だそうですから。お話の方は、新聞を読めって話かな(^^ゞ 書いちゃうとつまんないんで、書きません。一度、オトしてからの、最後の下げがグーです。


入舟亭 扇治 「阿武松」


 臙脂の羽織が粋でしたね。着物だとファーストフードに入りにくいって言ってました。
 こちらもお馴染みの話で、一人の男が相撲部屋に入門してくるんだけど、あんまり大飯喰らいなもので故郷に帰されることになっちゃう。面目なくて郷里になんか帰れないから身投げをしようかと思うんだけど、暇を出されたときに1分(=25銭)もらってたので、せめてこれで食えるだけ食ってから身投げをしようと板橋の宿に泊まる。ここの主が大の相撲好きで、一人前になるまで仕送りをしてやると約束してくれるのじゃ。とにかく飯が好き。相撲部屋から暇出されるくらいだから。酒も女も博打もやらないけどとにかく飯が好き。好きすぎるくらい。これが6代目の横綱になる男だったと。そういう話。あらすじすら説明するのがヘタなので、一度どこかで聴いてください!!


次回予告
第212回 平成10年6月18日(木)18時半 開演予定
木戸銭:1000円(全席自由) 於:国立演芸場

番組(予定)
前座
春風亭 朝吉
レギュラー
柳家 三三/入舟亭 扇辰/入舟亭 扇治/桂 平治
トリ
林家 たい平
次回、たい平くんがトリをつとめます!さ〜て、どうかなあ?でも、私欠席になるかもですー!そしたら次回はお休みです。あしからず


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